「浮世の夢は暁の空」⑧
つくばの進学塾「竹進」の社会科講師の山口です。
「浮世の夢は暁の空」⑦の続きです
徳川ミュージアムに展示されていた、家康筆四字一行書の
「花鳥風月」、柔らかく、軽やかで円やかなその筆致が、
二百数十年にも及ぶ江戸幕府の礎を築き、東照大権現という神
にまでなった人物のものとは意外でもありました。
しかし、その人生を想うと、これも納得できることです。
辞世の句 「うれしやと 二度さめて 浮世の夢は 暁の空」
苦難の人生を歩み、大願成就を果たした人物の胸中の晴々しさ、
清々しさを感じさせる句ですね。
展示物の数は多くはありませんでしたが、家康が諸戦をくぐり抜け、
泣き、恐れ、悩み、省み、克己に努め、大きく成長し、家臣を大切にし、
彼らに支えられ、天下をとり、江戸幕府の基盤を築いたその一生を
間近に垣間見た思いがしました。
徳川ミュージアムの展示を観た後に、弘道館<今年4月に日本遺産に
認定されました。>と水戸城で唯一現存する建築物の薬医門
(水戸一高にあります。)を見学してきました。
1.水戸弘道館に隣接する、三の丸小学校の白壁の塀
2.水戸城にあった古木
3.三の丸小学校の正門
4.水戸一高内の薬医門、水戸城本丸から二の丸に通じる
橋詰門かと言われています。安土桃山時代末期に建築。
5.二の丸跡にある水戸市立二中の正門。まるで武家屋敷のようです。
6.水戸藩初代藩主徳川頼房。徳川家康の十一男で、徳川光圀の実父。
7.弘道館。最後の将軍徳川慶喜は幼少からここで厳しい英才教育を
受けました。水戸城から石蹴りをしながら通学して叱られたそうです。
8.弘道館正庁。最大の藩校で、生涯教育を原則として卒業は
なかったそうです。
9.1868年の弘道館戦争<水戸藩内の諸生党と天狗党の戦争、
水戸藩最後の激戦>での、正庁玄関引き戸の弾痕
10.弘道館至善堂。徳川慶喜は大政奉還後、ここで4ヶ月間
謹慎生活を送りました。
11.弘道館内にある慶喜の長持ち。<衣装などを入れる箱>
12.水戸城御三階櫓。質素な造りです。
13.水戸城の瓦あれこれ。
14.水戸城の瓦。三つ葉葵軒丸瓦。
この二ヶ所で素敵な女性と男性にお会いして、貴重な話を伺いました。
報告は後日に。