「でもまてよ、ほんとうかな?」
つくばの進学塾「竹進」の理科・英語担当の武内です。
いよいよ春ですが、地面にロゼットを作って冬越しをしていた
タンポポも花を咲かせる季節です。
タンポポの花はプチンととれる小さい部分。
それがタンポポの一つの花(小花)であり、いつも目にするものは
花があつまったもの(頭花)です。
一つの小花は1本の綿毛になって飛んでいきますね。
その飛行距離はどれくらいなのでしょう。
検索してあちこちのサイトを見るとなんと約10kmだそうです。
へえーすごい距離を飛ぶんだなあー。
ではダメなんです。ここからが本題。
「でもまてよ、ほんとうかな?」。
そう思って、さらにWebを調べてみましたが、その実験のデータは
ほとんどありません(論文までは手が回りませんでした)。
唯一、テレビ番組で、スキーのジャンプ台(高さ76m)から綿毛を飛ばし、
250mの地点まで到達するか否かを調べた実験がありましたが、
20本(小花の数を仮に150で試算すると綿毛約3000本)実験して、
2時間で1本が到達した程度(その後も何本かは到達したそうです)。
もちろん気象条件にもよりますが最長記録だとしても10kmというのは
かなり怪しいですね。
少なくとも平均ではないでしょう。
このようにWebで出ているものは科学的根拠に乏しいものが多く、
よく調べてみないと事実ではないことが多い。
だから、きちんと根拠を調べないで書かれていることだけをうのみに
するのは良くないということを知っておきましょう。
ちなみに前のほうで書いた小花と頭花の話は本当ですよ。