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職員室だより
塾長 牧原
2020.05.04

クラリネットの上達法(1)

つくばの進学塾「竹進」の副塾長の牧原です。

 

プロが書くより、素人の私の方が、みなさんにぐっと近いので、書いてみました。

(吹いていた時には、吹奏楽でもオーケストラでも1stでしたが、楽しいときもあれば、

苦痛な時もありました。まぁ、暇つぶしにお読みいただければと思います)

 

1.魔法の楽器?

 いまでも感謝している楽器が、初心者の時に出会った、Buffet Crampon社のE-13です。

当時は今の半額(?)の値段だったので、自分の貯金でも買えました。

 

クラリネット=Buffet Crampon R-13は、今も昔もかわりませんが、当時のわたしは

まだ何もわかりませんでしたので、先生の言う通り、E-13にしました。

 

するとどうでしょう。初心者はまだ息のスピードが遅く、とても管楽器を吹ける状態

ではないのに、なんと「クランポンの音」がするのです!!

 

当然、周囲はびっくりで、反感も買いました(爆笑)。

 

今でも吹奏楽をやっている人が多いクラスでは、「E-13って本当に魔法の楽器だ」

などと言ったりしています。初心者の息のスピードでも「クランポンの音」がでるのです!

 

語学もそうですが、最初のころに、本当の音を聞くのは、ものすごく大事で、

これでクラリネットってこんな柔らかい音がするんだ…とわかったわけです。

 

2.その後

 

その後、驚いたのは、世の中には「素人でもプロがびっくりするほどいい音を出す人」

がいるということでした。また、その人たちが吹いていた楽器が、こぞって、YAMAHA

YAMAHAの楽器は、ご存じの通り、ピッチ・音響が計算しつくされていますので、

「うまい人が吹けば」、最強レベルです。

 

わたしは、どうしてもキーの沈み具合が自分の手に合わず、Buffet CramponSelmer

を吹いていました。(自分の手だと、キーを押すと、楽器を支える親指が不安定になるのです。

いまでこそソプラノクラリネット用のストラップがありますが、当時はなかったのです!)

 

ところで、そのうまい人々の音は、もうびっくりとしか言いようがない

(英語で言うと、まさにAwesome!!)。

 

管楽器の宿命とはいえ、骨格や才能がこんなに如実に(わたしにとっては残酷に)

出てしまうんだな、とかなりショックでした。

 

幸い、そのうまい人々にかなり厳しく指導していただき(当時で言うと、吹いた瞬間の

チューナーのピッチの上がり方まで細かく注意された:チューナーが「針」の時代なのです)、

かなり上達できました。

 

楽器は、やはり有名なものにはそれなりの理由があって、上記のうまい方々をみても

そう思いました。

 

ただ、自分なりにいうと、一般にいわれている有名楽器やマウスピースよりも、

自分に合うものを選ぶべきです。

 

各自、骨格がちがうので、いい音がするかどうかは、その人に合うマウスピースや

楽器を選ぶことにかかっています。

 

自分限定ですが、私の場合は、Buffet CramponR-13選定品(中の選定品)よりも、

Selmerの方が、当時の定番中の定番のマウスピースよりも、なんと、楽器に付属していた

マウスピース(ふつう誰もそんなの使わない)の方が、断然、いい音が出ました

(楽器店の方も驚いていました・オーケストラの先輩からはやっかまれた挙句、呆れられました)。

 

※でも、楽器付属のマウスピースを使えというのは、当時日本で最高峰のプロ吹奏楽団出身の

トレーナーに教わったことでした(わたしはそれを鵜呑みにしたわけです)。

 

また、リードについては、生徒からも質問が来ますが、ま、これも自分に合う厚さや、

ブランドを選ぶという選択肢もありです。(もちろん、自分で削ったりする楽しさは知っていますが)

 

私の場合は、V12シリーズがぴったりでした。確かに「高い」ですが、当たりの確率がかなり高い

(ほとんどが当たり)ので、結果、お得でした。

 

ところで、クラリネットが対象にしているのは、西洋音楽ですので、かならずメトロノームを

使って練習するといいと思います。

 

むかし、偉い先生に、「音楽は時間の芸術だ」といわれたことがありましたが、それは自分に

とって常に真実でした。時間の芸術なので、時計(メトロノーム)からずれると、崩壊するのです。

 

あとはとにかく練習・練習!クローゼや音大の出しているエチュードで完璧にスケールを

マスターしてください!(もちろん、メトロノームを使って)

 

余談ですが、Buffet CramponFestivalは、本当にいい音がします。自分は吹きませんが、

あるプロの方が吹いているのを聞きましたが、迫力がすごすぎて、驚愕(響きが、まさに「雷鳴」)。

もってないけど、私の神楽器です。

 

早くToscaDivineなどでも、「おお、これは凄すぎる」という演奏を聞いてみたいです。